腰痛改善というと、筋力をつけることやストレッチをすることをイメージする方が多いかもしれません。
もちろん、筋力や柔軟性も大切です。
ただ、それと同じくらい大切なのが、背骨を細かくコントロールして動かす力です。
そのような運動を「分節運動」と言います。
分節運動とは、背骨をひとつずつ丁寧に動かすような運動のことで、一気に大きく動かすのではなく、脊柱を細かくコントロールしながら動かしていくことで、身体の感覚を高めやすくなります。
腰痛がある人は動きのバリエーションが少ない
腰痛がある方は、身体の使い方がワンパターンになっていることがあります。
例えば、前にかがむ動きばかりになっていたり、反る動きが苦手だったり、背中の一部だけが動かず、腰ばかりが頑張ってしまうことがあります。
このように動きのバリエーションが少ないと、特定の部位に負担が集中しやすくなります。
その結果、腰が過剰に働きすぎたり、同じ場所にストレスがかかり続けたりして、腰痛の改善を妨げる要因になることがあります。
特に「胸椎」の動きも大切
腰痛と聞くと、どうしても腰そのものに意識が向きやすいですが、実は胸椎の動きも重要です。
胸椎とは、背中の胸の高さにある背骨の部分です。
この胸椎の可動性が低下していると、本来胸椎で行いたい動きを、腰椎が代わりに行ってしまうことがあります。
例えば、身体を丸める、反る、ひねるといった動きで胸椎がうまく動かないと、その分だけ腰に負担がかかりやすくなります。
そのため、腰痛改善では腰だけを見るのではなく、胸椎を含めた背骨全体の動きを取り戻すことが大切です。

分節運動でインナーマッスルも使いやすくなる
分節運動を行うことで、背骨まわりの感覚が入りやすくなり、姿勢を細かくコントロールする力の向上につながる可能性があります。
特に、脊柱を安定させる深層筋や、骨盤まわりの筋肉は、ただ大きく力を入れるだけでは使いにくいことがあります。
背骨をゆっくり丁寧に動かすことで、身体の内側の感覚が入りやすくなり、姿勢のコントロールや動作の安定性につながりやすくなります。
つまり、分節運動は単なる柔軟性のための運動ではなく、自分の身体を細かく扱う練習でもあります。
おすすめの分節運動
分節運動を身につけるためには、まずシンプルな種目から始めるのがおすすめです。
代表的なものとしては、キャットカウ、ロールアップ、ブリッジ、スパインアーティキュレーション系のエクササイズがあります。
キャットカウでは、四つ這いの姿勢で背骨を丸めたり反らしたりしながら、背骨全体の動きを感じていきます。
ロールアップでは、仰向けや座位から背骨をひとつずつ丸めるように起き上がることで、脊柱のコントロールを練習できます。
ブリッジでは、骨盤から背骨を順番に持ち上げたり下ろしたりすることで、腰だけでなく背骨全体の連動を感じやすくなります。
大切なのは、速く動くことではありません。
むしろ、ゆっくり丁寧に動くことで、どこが動きやすく、どこが動きにくいのかを感じ取りやすくなります。
まとめ
腰痛改善には、ただ筋肉を鍛えるだけでなく、背骨を細かくコントロールして動かすことも大切です。
腰痛がある方は、動きのバリエーションが少なくなっていたり、胸椎の動きが低下していたりすることで、腰に負担が集中しやすくなっている場合があります。
分節運動を取り入れることで、背骨の動きの選択肢が増え、姿勢のコントロールや深層筋の働きにもつながりやすくなります。
大きく動くことよりも、丁寧に動くこと。
腰痛改善では、この視点がとても大切です。

